科目名:情報システム管理 担当者:伊東俊彦 学期:1学期

1. 授業の目的と概要

本講義は現代の企業会計に不可欠である情報システムの管理について学習する.情報技術の発展に伴い情報システムは肥大化・多様化・複雑化してきている.情報システムの開発が完了しシステムが運用段階に入ったとたんシステムの陳腐化が始まる状況で,サービスレベルを維持・向上させながら運用にかかわる人員やコストの削減を進めるのは容易なことではない.そのため情報システム管理においては,情報技術戦略を立て,それに基づく効果的・効率的な運用を実施していく総合的な管理活動が求められる.具体的にはCIO(情報統括役員)の機能,ITアウトソーシングの課題,TCO(情報化総合保有コスト)の把握と削減,システム監査の基礎などを取り上げる.

 

2. 学習の到達目標

情報システム管理に関する基本的な要点を理解し,それをレポートにまとめる能力を身につけることを学習目標とする.

 

3. 授業の内容・方法と進度予定

1.オリエンテーション(講義内容、学習方法、評価方法などの説明)

2.情報システムおよび情報システム管理の概論(情報システム管理の要件とフレームワーク)

3.情報システム管理の具体例(TCO,ITコスト管理,IT投資効果,ITアウトソーシング,
システム監査の基礎,CIOの要件,会計情報システム,ERP-統合業務システム)
*上記括弧内の項目を1〜2回で進む.

 

4. 成績評価方法

授業への参画(出席,発表レポート:50%),および最終レポート(50%)で評価する.

 

5. 教科書と参考書

必要なテキスト用資料は配付する.受講者の傾向により参考書(以下はその一部)を指示する.

・島田達巳・他『情報システムマネジメント』日科技連, 1994.

・内山悟志・他『TCO経営革新』生産性出版, 1998.

・落合和雄『システム監査技術者2005年版』翔泳社, 2004.

・野村総研システムコンサルティング事業本部『ユーザー企業にとってのITアウトソーシング』野村総研, 2003.

・野村総合研究所『最新図解CIOハンドブック』NRIシェアードサービス、2005.

・トーマツ・デロイト・コンサルティング『オープン環境における会計システムの設計』中央経済社, 1996.

T. H. ダベンポート「ERPの効果とその限界」『ハーバード・ビジネスレビューブックス』ダイヤモンド社, 2000.

 

6. 履修の条件

・履修の条件:情報システム管理に興味があれば誰でも受講可能であるが,一方的な授業でなく受講者が自らの問題意識と目標をもって学んでいくゼミ形式を採用する.そのため、積極的な参画意識をもって受講することが望ましい.

・連絡先:e-mail tito@econ.tohoku.ac.jp電話 022-795-4792(研究室直通)

・オフィスアワー:金曜日13:00〜14:30(事前にメールか電話でアポイント下さい)